相続ってどんなことが起きるのby相続対策@大阪souzoku-souzokutaisaku-osaka
相続ってどんな事?
相続ってどんなこと相続は「人の死亡」とともに発生します。
こう書くとなんだか衝撃的な話ですが、人は生活していく上でたくさんのものを所有しています、住む家や生活するためのお金、車、お気に入りの会社の株式や大好きなゴルフのための会員権などです。相続とは所有している人が亡くなってしまったあと、その人が人生でこの世に築いた大切な所有物をしかるべき人に引き継いでもらうための制度です。
相続に関してのルールは民法という法律によって定められています。民法の定めを一言で簡単に言ってしまえば、「亡くなった人の財産をだれがなにをどれだけ引き継ぐ権利があるか」です。
これに関して細かく規定しているが、民法「第5編」になります。基礎的な部分を少し見ていきましょう。
相続人ってだれのこと?
まず「だれが」の部分、民法の規定では亡くなった人の財産を引き継ぐことができる誰かつまり法定相続人次の通りです。「配偶者」つまりあなたから見て夫or妻、「子」、「直系尊属」あなたからみて実のお父さん、お母さん、兄弟姉妹です。内縁関係の夫や妻、養子縁組していない配偶者の連れ子などは含まれません。法定相続人以外の人に財産を引き継家もらう方法は後ほど解説いたします。
さらにこれらの法定相続人には順位がありすべての人が平等に相続人となる訳ではありません。
以下の図をご覧ください。
相続人の順位はこのようになっており、上位の順位の相続人がいる場合はそれより下の順位である者は相続人にはなりません。
あなたの相続人を確定するためのチェックポイント
配偶者はいますか?
配偶者いればその人は相続人として確定です。
配偶者がいる場合もいない場合も次にチェックすべきポイントは子供がいるかです。
第一順位について
子供いますか?
子どもがいる場合、その子は相続人確定です。
子どもが既に亡くなってしまっている場合は孫がいれば孫が第一順位の相続人になります。
次のチェックポイントに進むのは子供または孫がいない人です。
第二順位について
実のお父さんまたはお母さんがいますか?
配偶者がいて子供または孫がいない場合、配偶者も子供も孫もいない場合、実のお父さんまたはお母さんが健在であれば相続人確定です。
次のチェックポイントに進むのは、子供、孫、お父さん、お母さんがいない人です。
子ども孫も人でお父さん、お母さんがいない場合でもおじいちゃん、おばあちゃんが存命ならおじいちゃんおばあちゃんが第二順位の相続人となります。
第三順位について
兄弟姉妹はいますか?
子供、孫、お父さん、お母さんがいない人で兄弟姉妹がいる人は兄弟姉妹が相続人確定です。
兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、甥姪まで権利があります。
まとめるとパターンとしては8パターンです。
配偶者がいる場合
1. 配偶者 + 第1順位者(子 or 孫)
2. 配偶者 + 第2順位者(父母 or 祖父母)
3. 配偶者 + 第3順位者(兄弟姉妹 or 甥・姪)
4. 配偶者
配偶者がいない場合
5. 第1順位者(子 or 孫)
6. 第2順位者(父母 or 祖父母)
7. 第3順位者(兄弟姉妹 or 甥・姪)
8. 法定相続人がいない
また先ほどから何度か出ております子がいなければ孫や兄弟姉妹がいなければ甥姪という制度は「代襲相続」といい民法887条2項、889条2項に規定されています。
子の代襲相続には再代襲があり、孫がいない場合はひ孫さらにその後も代襲しますが、兄弟姉妹の代襲には再代襲はなく甥姪までで代襲は終わりです。
相続財産ってなに?
被相続人が所有していたものが相続人に受け継がれる制度が「相続」といってなんでもかんでも相続される訳ではありません。
先ほどは「誰に」の部分を見ていきましたがここでは「何を」の部分を見ていきましょう。
相続財産つまり相続人に受け継がれる財産を書き出してみるとざっと以下のようなものが代表的なものになります。
不動産(土地、建物)、現金、貴金属、車、家具、書画骨董、預貯金、有価証券(株式、国債、地方債、社債、手形)、貸付金などの金銭債権など
また借金や連帯保証などの負の財産も相続してしまいますのでこの点は注意が必要です。
よく勘違いされている点に生命保険金の扱いがあります。この点に関しては税金に関する法律と民法で扱いが違うためよく間違われますが、保険金は契約により支払われるものなので受取人と指定されている人が分ける必要はありません。
税法では生命保険金はみなし相続財産と呼ばれ課税の対象になります。
借金や連帯保証など負の財産について補足しておきますと、これら負の財産を必ず相続しなければいけない訳ではなく、「相続の放棄」や「限定承認」という制度があります。
これらの制度には注意点がたくさんあります。例えば借金などの負の遺産がプラスの相続財産よりも多い場合は自身のために相続が開始したことを知ってから3か月以内での相続放棄などの手続きが可能なのですが、相続人が相続人としての振る舞いをしてしまった(例えば不動産の名義変更)場合にはできなくなってしまいます。
相続準備において大事な点は、負の遺産があることを相続人に隠さず専門家に相談し、いざという時の対応を決めておくことです。
相続が発生するときは、被相続人が亡くなったときです。そのような悲しい状態下で初めて相続財産の中に借金や連帯債務を発見したとしたら動揺して冷静に対処できないかもしれません。
お金ない、うちには財産がなんかないとばかり伝えずに、ある時期になったら相続財産について相続人に詳しく伝えておく事も大事な相続準備のひとつです。
しっかり話しておかないとプラスの財産だって見つけてもらえないかもしれませんよ。
次は「どれくらい」の部分、相続人の権利についてみていきましょう。